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Blogを始めた理由

皆さん、こんにちは。

この度、Blogを始めることになった弓塲啓司と申します。私は1992年に公認会計士2次試験(当時)に合格し、監査業界に入りました。この業界に入ってからすぐに監査先からデータを入手して監査手続を実施するというコンピューター利用監査技法( Computer Assisted Audit Techniques = CAATs )に携わり、現在に至っています。たまたま配属された監査チームの先輩がパソコンを使って監査をしようという会計士で、会社を担当していた代表社員もそれを温かく見守ってくれていたため、私も自然とパソコンで監査をすることに入っていけました。

最初は、単純に合計チェックをしたり、残高確認書の送付先をランダム抽出したりして喜んでいました。

それから、何時間もかけて手で作成していた月次推移表を、各担当者がボタンを押せば担当科目の月次推移表が画面で照会できるようにしたり、印刷できるようにしたりと、特に手続実施の効率性を高めることを中心にCAATsを活用していましたが、金融機関の未収利息や貸倒実績率の再計算などをする頃から、手ではできない手続を実施することで、CAATsを監査品質の向上につながる技法として活用するようになりました。

この頃から、CAATsをもっと普及させたいと思うようになり、2017年9月に一般社団法人 国際コンピュータ利用監査教育協会(ICAEA JAPAN)を立ち上げました

これまで私が20年以上にわたって培ってきたCAATsに関する知識・スキルをBlogやICAEA JAPANのサービス等を通じて、できるだけ体系立てて皆さんにお伝えしたいと思います。

Blogの更新タイミングは、出来るだけ定期的に発信していくように努力をしますので、皆様、乞うご期待!

CAATsの定義

このBlogではCAATs(Computer Assisted Audit Techniques, コンピューター利用監査技法)の定義を監査人がコンピュータとデータ(IT)を利用して監査手続を実施する技法と定義しています。

したがって、CAATsを利用して監査を行うということは、ITを利用して監査を行うことと同義になります。

ここで重要なポイントは、CAATsは「ITを利用した監査技法」であって、ACLやIDEAといったCAATsツールを意味するのではないということです。

因みに、日本では、CAATと表記されることが多いのですが、海外では、複数形のsをつけたCAATsと表記されることが多く、ICAEA(International Computer Auditing Education Association)でもCAATsという言葉を採用しているため、ICAEA JAPANとしてもCAATsという言葉を使用しています。従いまして、当BlogでもCAATsと表記します。