投稿者「弓塲 啓司」のアーカイブ

弓塲 啓司 について

1992年に公認会計士2次試験(当時)に合格してから監査業界に入りましたが、この業界に入ってからすぐに監査先からデータを入手して監査手続を実施するというコンピュータ利用監査技法( Computer Assisted Audit Techniques = CAATs )に携わり始めて現在に至ります。AI時代にも監査人としての仕事ができるよう、CAATsを実務で活用できる監査人を増やしていくために、一般社団法人 国際コンピュータ利用監査教育協会(ICAEA JAPAN)を立ち上げました。当BlogでもCAATsに有用な情報を提供してまいります。

AI時代のニューディール

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皆さん、こんにちは。

今回は、2018年2月22日付の日経新聞電子版の下記の記事に関する考察をお伝えしたいと思います。

AI時代のニューディール

この記事(※1)の筆者であるグローバル・ビジネス・コラムニストのラナ・フォルーハーさんは、『最近参加したある会議では、米国の世界的大企業の経営者らが、数年以内に仕事の30~40%を技術で置き換えることができるとし、その方法について話し合っていた。その上で彼らは、その規模でのリストラを実施した場合の政治的な影響について思い悩んでいた。』とし、この潜在的な雇用危機を好機に変える根本的な解決策を提案しています。すなわち、『自動化によって置き換えられる仕事は多いが、顧客サービスやデータ分析など切実に人材を必要とする分野の仕事も多い。従業員を解雇せずに新しい仕事ができるよう再訓練すると約束した企業には、税制上の優遇を与えればいい。』という提案になっています。

この記事では、AIが普及することで、労働市場においても格差が拡がるという可能性に警鐘を鳴らしています。

監査の世界でも『雇用の未来』 という論文(※2)において、「Accountants and Auditors」という職業の94%がAIやロボット等に置き換わるという刺激的な研究報告があるように、監査でも単調な仕事の部分は、AI等に置き換わっていくでしょう。

ただ、監査の本質は、監査テーマ(リスク・課題)から不正・誤謬等に関する仮説を設定して監査手続を立案し、監査手続に必要なデータを特定して、そのデータを使って監査手続を実施し、結果を評価するという仕事であり、決して単調な仕事ではないと私は考えています。

したがって、これからの監査人は、仮説立案技能、データ処理・分析技能、報告技能という3つの技能を高いレベルで身につける必要があるのです。逆説的な言い方をすると、これらの技能を身につけなければ、監査人として生き残っていけない時代になってきているのではないでしょうか。

※1:日経電子版の会員限定の記事ですが、会員登録をすることで閲覧できます(有料記事については、数量が限定されています)。
※2:Published by the Oxford Martin Programme on Technology and Employment, 2013

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Blogを始めた理由

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皆さん、こんにちは。

この度、Blogを始めることになった弓塲啓司と申します。私は1992年に公認会計士2次試験(当時)に合格し、監査業界に入りました。この業界に入ってからすぐに監査先からデータを入手して監査手続を実施するというコンピューター利用監査技法( Computer Assisted Audit Techniques = CAATs )に携わり、現在に至っています。たまたま配属された監査チームの先輩がパソコンを使って監査をしようという会計士で、会社を担当していた代表社員もそれを温かく見守ってくれていたため、私も自然とパソコンで監査をすることに入っていけました。

最初は、単純に合計チェックをしたり、残高確認書の送付先をランダム抽出したりして喜んでいました。

それから、何時間もかけて手で作成していた月次推移表を、各担当者がボタンを押せば担当科目の月次推移表が画面で照会できるようにしたり、印刷できるようにしたりと、特に手続実施の効率性を高めることを中心にCAATsを活用していましたが、金融機関の未収利息や貸倒実績率の再計算などをする頃から、手ではできない手続を実施することで、CAATsを監査品質の向上につながる技法として活用するようになりました。

この頃から、CAATsをもっと普及させたいと思うようになり、2017年9月に一般社団法人 国際コンピュータ利用監査教育協会(ICAEA JAPAN)を立ち上げました

これまで私が20年以上にわたって培ってきたCAATsに関する知識・スキルをBlogやICAEA JAPANのサービス等を通じて、できるだけ体系立てて皆さんにお伝えしたいと思います。

Blogの更新タイミングは、出来るだけ定期的に発信していくように努力をしますので、皆様、乞うご期待!

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CAATsの定義

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このBlogではCAATs(Computer Assisted Audit Techniques, コンピューター利用監査技法)の定義を監査人がコンピュータとデータ(IT)を利用して監査手続を実施する技法と定義しています。

したがって、CAATsを利用して監査を行うということは、ITを利用して監査を行うことと同義になります。

ここで重要なポイントは、CAATsは「ITを利用した監査技法」であって、ACLやIDEAといったCAATsツールを意味するのではないということです。

因みに、日本では、CAATと表記されることが多いのですが、海外では、複数形のsをつけたCAATsと表記されることが多く、ICAEA(International Computer Auditing Education Association)でもCAATsという言葉を採用しているため、ICAEA JAPANとしてもCAATsという言葉を使用しています。従いまして、当BlogでもCAATsと表記します。

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